チュメニ (Tyumen)
チュメニはシベリアで最初のロシアの前哨であり、1586年、シビル・ハン国がロシアの攻撃を受けていた時期に、ロシア人の東方遠征を支援する目的で建設された. これ以来、チュメニは常に「シベリアへの玄関口」として重要な町であった. トゥラ川の水路とウラル山脈を越えてきた陸路が交差する位置にあったため、チュメニは小集落から瞬く間に大きな交易都市・産業都市へと拡大した. 1885年にシベリア鉄道が開通したことも発展に拍車をかけた. チュメニ市の中心部には18世紀から20世紀にかけての都市拡大を物語る建築が数多く残る.
1950年代にはチュメニ油田が発見され、大きな経済成長を遂げた. チュメニ油田は旧ソヴィエト連邦最大の油田であり、今もロシア国内の原油の約6割、天然ガスの約8割を産出する. チュメニでは石油産業のほか、木材加工や化学工業なども盛ん.
水陸の交通の拠点でありウラル東部の広大な地域に広がる油田・ガス田の採掘の拠点でもあるほか、文化や教育の中心でもある. チュメニ国立大学や、劇場、博物館などがある.